黄インイク監督が取り組んでいる「沖縄・八重山諸島における台湾移民」を主題にしたドキュメンタリーシリーズ『狂山之海』第二弾。最後の西表炭鉱における台湾関係者の老女を中心としたインタビューに加えて現在の炭鉱廃墟やその付近の様子、さらに当時の再現映像も交えながら忘れ去られた歴史に迫る。
熱帯林に囲まれ「秘境」と呼ばれる西表島。島には人知れず眠る巨大な「炭鉱」があった。廃坑を無秩序に覆う緑、そこを住処とするイノシシの群れ、そして廃坑を見つめる90歳の老女ーー橋間良子。10歳で父に台湾から連れられ、人生のほとんどをこの島で過ごした彼女は、たった一人で誰もいない家を守る。眠れない夜には、島を出て音信不通となった子ども、炭鉱の暗い過去、父への問いかけーー忘れたくても捨てられない記憶たちが彼女を襲う。希望、怒り、不安、そして後悔ーー彼女が人生最期に放つ静かな輝きが、この一作に凝縮される。
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緑の牢獄
(C)2021 Moolin Films, Ltd. & Moolin Production, Co., Ltd.
2021年3月27日(土)公開