ジーナ・K
(C)SIGLO 2005
ヴァーカリストのジーナ・Kが死んだ。ドキュメンタリー作家の荒木は、彼女の謎に満ちた死の真相を探ろうと、母親を訪ねた。
- 公開日
- 2005年8月27日(土)
- 監督
- 藤江儀全
- 脚本
- 藤江儀全
- 撮影
- 松本ヨシユキ
- 製作年
- 2005
- 製作国
- 日本
- 上映時間
- 103
- INTRODUCTION
- 少女”かやの”は、歌の才能を授かっていた。彼女はやがて、ヴォーカリスト“ジーナ・K”として、かつて母親が立っていたストリップ劇場のステージで歌い始める。友との出会い、初めて知る恋…。失うものなど何も持たなかった彼女が、はじめて出会った大切な存在。彼らとの出会いが、かやのに新しいエネルギーを吹き込む。中洲の街を駆け抜けた、ひとりの少女の青春映画の傑作がここに誕生した。監督・脚本は藤江儀全。石井聰亙、東陽一、橋口亮輔監督などの助監督として活躍してきた。そして本作が初監督となる。かやの=ジーナ役をつとめたのは、シンガー・ソングライターとして活躍するSHUUBI。現在オリジナルレーベル“Set Me Free Records”で音楽活動を続けている。またSHUUBIは、本作品の映画音楽のプロデュースにも初挑戦している。ジーナの母親でストリッパーのカトリーヌ役には、映画・舞台などで幅広い活動を続けるベテランの石田えり。その他、ARATA、光石研、永瀬正敏、片岡礼子など個性派俳優陣に加え、オーディションで選ばれた福岡出身の新人・吉居亜希子や、映画監督の石井聰亙がドキュメンタリー作家役で出演するなど、見どころが多い。
- STORY
- ドキュメンタリー作家・荒木は、「ヴォーカリスト、GENA・Kが死んでいた」というチラシを手にした。そして、GENA・Kの足跡を追い始めるのだった。荒木はまず、彼女の母親であるストリッパー、カトリーヌのもとを訪る。「GENA・K、かやののことたいね…」とカトリーヌは語り始めた。かやのは、母親との葛藤から家を離れ、街を彷徨うようになっていた。ある日、彼女は、ニナという娼婦と出会う。ニナもまた親の顔を知らず、天涯孤独。よく似た境遇の2人は、すぐに打ち解けあった。ニナとコンビを組み、詐欺まがいのことをしていたが、菊池という男に出会い、いつのまにか惹かれていく。一方、カトリーヌの人気の翳りに見切りをつけていた宮本は、かやのが過去に一度だけステージで歌った時に見せた才能に目をつけ、かやのを売り出そうとしていた。かやのは宮本のシナリオ通り、ジーナ・Kとしてライブハウスで歌う。そしてカリスマ的人気を得ていく。しかし、作られたジーナ像と自身とのギャップに苦しめられるようになっていった。ある日、すべてが嫌になって、全てを置いて逃げ出してしまう。呑まず食わずで何日もふらつき、倒れたかやの。のり子の運転するトラックに拾われた彼女は、やがて自分の中に再び、生きたい、歌いたい、という気持ちになり、逃げ出した街に戻り菊地と再会する。そして、決着をつけるために宮本に合い、独立を宣言した。トランぺッターの菊地をメンバーに加え、かやのは再び【ジーナ・K】として復活ライブを行うが、彼女達は突然の悲劇に見舞われるのだった。
- CASTING
- ●SHUUBI 1978年生まれ。福岡県出身。音楽大学在学中にデビュー。これまでに6枚のシングルと2枚のオリジナルアルバムを発表。全曲の作詞作曲を手がけている。03年オリジナルレーベル“Set Me Free Records”をたちあげ、同年11月に第1弾マキシ『Free』、2004年6月に第2弾ミニアルバム『Set Me Free』をリリース。『ジーナ・K』のエンディング・テーマ『ハジマリノウタ』を収録した待望のフルアルバム『SHUUBI』をリリースした。 ●石田えり 78年、映画『翼は心につけて』でデビュー。80年『遠雷』で日本アカデミー賞・優秀主演女優賞、新人俳優賞を受賞。主な出演作は、映画/『釣りバカ日誌』シリーズ、『嵐が丘』、『愛の黙示録』。『美しい夏キリシマ』。舞台/『日本人のへそ』、『死と乙女』、『飢餓海峡』など。 ●ARATA 1974年生まれ。東京都出身。主な出演作は、『ワンダフルライフ』、『DISTANCE』(01)、『Shady Grove』(99)、『ピンポン』(02)、『青い車』(04)、『真夜中の弥次さん喜多さん』(05)など。 ●光石研 1961年生まれ。福岡県出身。78年、『博多っ子純情』で主役デビュー。99年『シン・レッド・ライン』で日本兵役に大抜擢される。主な出演作は、『ユリイカ』(00)、『ハッシュ!』(02)、『風音』(04)、「パッチギ!」(05)など