アイ・アム・デビッド
第二次世界大戦直後のブルガリア。12歳の少年デビッドは、幼い頃に強制収容所に連れてこられて以来、過酷な労働と看守の暴力に怯える日々を送っていた。そんなある夜、ある男から“この手紙を持って、誰にもつかまらずにデンマークに行け”との指示を受けたデビッドは看守たちの隙をついて脱出に成功する。こうしてブルガリアから、祖国のデンマークに向けて旅立ったデビッド。彼の持ち物は、わずかな食料とひとかけらの石鹸、ナイフ、そしてコンパスだけ。そして、ようやくギリシャに到着し、イタリア行きの船に乗り込んだデビッドだったが、そこで最初の試練が待ち受ける。