もう一度観たいあの映画 VOL.73『エクソシスト』
監督:ウィリアム・フリードキン
主演:リンダ・ブレア、エレン・バースティン、マックス・フォン・シドー
【STORY】
メリン神父が北イラクの古代遺跡から悪霊の偶像を発掘した頃、ワシントンに滞在していた女優クリスの娘リーガンの体に異変が生じる。リーガンは何者かに取り憑かれたように常軌を逸した言動を繰り返すが、病院で検査しても原因は分からない。見かねたクリスから相談を受けたカラス神父は、リーガンに悪魔が取り憑いたと判断する。かつて悪魔祓いを経験したメリン神父と共に、2人は悪魔祓いの儀式を始める。
【REVIEW】
日本の1970年代と言えば、空前のオカルトブーム。ノストラダムスの大予言(1999年に人類が滅亡するといった予言ですね。)に始まり、心霊現象、UFO&宇宙人、超能力、古代文明…テレビでは毎週末、何かしらのオカルト特集を放送していた時代です。ネッシー、ツチノコ、ユリ・ゲラー、コックリさん、口裂け女、懐かしいですね。
そんな時代に公開されたのがこの『エクソシスト』(1974年)。公開時は、失神する観客もいたとか…日本中を恐怖のどん底に陥れた映画でした。
ウイリアム・フリードキン監督、さすがドキュメンタリー出身だけあって、前半のシーンでは悪魔の存在を立証するがごとく、リアルにかつ丁寧に描いています。イラクで発掘した悪魔像、過去にアフリカの少年に憑りついた悪魔と対峙するメリル神父(マック・フォン・シドー)の回想シーン、リーガン(リンダ・ブレア)の奇行が始まったときの病院での最先端の医療検査…。
結局、最先端の医療でも原因はわからず、母親のクリス(エレン・バースティン)は、とうとうエクソシスト(=悪魔祓いの祈祷師)に悪魔祓いを依頼します。ここで登場するのがメリル神父とカラス神父(ジェイソン・ミラー)。そして二人による悪魔祓いの儀式が始まると…。
ここからは悪魔、やりたい放題です。神父に罵詈雑言を吐いてヘドロを浴びせたり、リーガンの股間に十字架を刺したり、首を360度回転させたり…。ショッキングなシーンの数々、今観てもかなり恐いです。
補足ですが、本作はサブリミナル効果を狙って、悪魔の顔がいくつかのシーンで登場します。なかなか気づきにくいと思いますが、こちらもぜひチェックしてみてください。
◇『エクソシスト 信じる者』
森へ出かけたきり行方不明となった2人の少女。3日後に無事保護されるが、2人には3日間の記憶が全くない。そして、その日を境に少女たちに常軌を逸した行動がみられるようになる。突然暴れだし、叫び、自傷行為を繰り返す2人…。少女たちに何が起こったのか!? なんと悪魔が選んだのは2人の少女だった!?「ゲット・アウト」「M3GAN/ミーガン」などホラー界を牽引するブラムハウスが新たな恐怖を世に解き放ちます。
◇『恐怖の報酬』
「フレンチ・コネクション」「エクソシスト」に続き、ウィリアム・フリードキン監督が撮ったのがこの映画。ヒットこそしなかったものの、見応えありますよ。
◇『アリスの恋』
エレン・バースティンといえば、アカデミー賞主演女優賞をとったこの映画。
◇『スター・ウォーズ フォースの覚醒』
マックス・フォン・シドー、「エクソシスト」撮影時は43歳。70歳以上に見せたメイクはリンダ―・ブレアの悪魔メイクよりもすごいかも。2020年に亡くなりましたが、2015年、86歳で出演した映画はこれ。
◇『ザ・ライト エクソシストの真実』
エクソシストものは数あれど…悪魔が悪魔祓いをする神父に憑依!
もう一度観たいあの映画 VOL.73『エクソシスト』
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